改善活動が開始できないという理由で延期、保留にするということは、せっかく物流現場の問題点を上げてくれた（＝問題点が解決、改善されるかもしれないと期待している）部員、課員のモチベーションを下げるだけで、今後も続いていくであろう改善活動に影響が出てしまいます。
物流部門長の方は、「物流業務を改善できるのは、物流業務担当者だけだ」という強い信念を持って、物流部門だけで始められる改善活動は何かとお考えになるでしょう。
　物流業務担当者の人事考課のシートをチェックしてみましょう。
基幹システム(ERP)から抽出されるファイルは、Excel、CSVのファイル形式の場合が多いことに着目してください。
Excelファイルを作成、加工、配信している業務が多いことに、あらためて驚かれることでしょう。
通常業務で、Excelファイルを扱っていることが多ければ多いほど、身近なところから改善できる案件があります。
　物流業務で利用しているExcelファイルをもっと上手く活用できる手段を見つけて、物流改善してみるかとお考えになってください。

1.　Excelのシート上で、オートフィルター、VLOOKUPなどのマクロを使ったファイル作成に、時間を取られている
2.　IT部門が作成してくれたExcel VBAのツールが使いにくい
3.　IT部門に基幹システム(ERP)のアドオンの開発、カスタマイズを依頼しても、なかなか対応してもらえない状況が続いている
4.　新しい基幹システム(ERP)導入後、作業手順が変わり、入出庫の作業時間が長くなってる
5.　改善したい、改善しなければと思いながら、何の解決策もない状況が続いている

1.　Excel VBAで自動化すれば、時間短縮できます。日々の定型業務の中で、基幹システム(ERP)から抽出したExcelファイルを、マクロを使って決められた書式に加工、配信しているケースです。
最初に着手してほしい改善です。
2.　IT部門が、物流業務経験者というケースは稀だと思います。改修要望を伝えているが、物流部門が思っているような対応をしてもらえない状況が続くのであれば、Excel VBAのコード書換、修正作業を行い、物流現場にあったツールにしましょう。
3.　物流部門からの依頼、要望は、優先順位が後回しになるケースが多いようです。
IT部門の対応を待っているよりも、Excel VBAでツールを作成、運用を始めれば、すぐに改善効果が表れます。後に、基幹システム(ERP)のアドオン開発が承認された場合、物流部門がExcel VBAで作成、運用していたツールをIT部門に解析してもらうことで、アドオン開発が、短期間で終了できます。
4.　基幹システム(ERP)に求めている機能がないため、作業者が、目視、手入力している工程を、Excel VBAで代替させれば、作業時間は短縮、作業者の負担も減らすことができます。
5.　一度に全部というのは、たいへんです。
少しずつ、一部だけでも基幹システム(ERP)の補完ツール、補助プログラムをExcel VBAで作成すれば、作業効率を改善できます。
　この小さな業務改善が、後々、大きな改善に結びついていきます。

　基幹システム(ERP)から抽出されるファイルは、Excel、CSVのファイル形式、もしくは、Excelで読み込むことができるファイル形式の場合が多いです。
特別なアプリケーション等を用意する必要がないので、業務で使用しているパソコンにインストールされているExcelを使いましょう。
　 Excel VBAという言葉だけ聞いてしまうと、かなりハードルが高そうだという印象を受けますが、物流業務で使うVBAの機能は、それほど多くはありません。
最低限、物流業務で使うVBAの機能だけ利用できるようになれば、物流業務改善は進むはずです。
Excel VBAを使って、物流業務を自動化していけば、大きな改善活動につながっていきます。

　「物流業務改善」「Excel VBAで業務改善」「Excel VBAの初心者研修」の出張研修を承ります。
Excel VBAでの「定型業務の自動化ツール」作成・修正・改修も承ります。
　お問い合わせください。